高齢敗血症性ショック患者に対する初期血圧管理戦略 多施設共同ランダム化比較試験

1. 研究の名称

高齢敗血症性ショック患者に対する初期血圧管理戦略 多施設共同ランダム化比較試験

2. 研究の目的

本研究は、「もともと高めの血圧を背景とする敗血症性ショック患者の初期蘇生では、現行ガイドラインにおけるMAP = 65mmHgではなく、より高めの血圧 (MAP = 80mmHg) を初期目標とした方が有益である」という仮説を検証するものです。 本研究は全ての成人敗血症性ショック患者ではなく、全国調査の結果から元々の血圧が高いと予想される65歳以上の高齢の患者のみを対象とする。また昇圧プロトコルにおいて早期からノルエピネフリンに加えてバソプレッシンを併用することでカテコラミンによる有害事象を最小限とするようなプロトコルを設定するという2つの大きな特徴を有します。 研究全体でおよそ3年間の研究期間内に、836例を予定しています。京都大学では20例程度と予想されます。集めた情報は個人を特定できない形で、代表施設である東京医科歯科大学の研究事務局に提供いたします。

3. 研究方法

1) 研究対象者

2021年51日から20241231日に京都大学医学部附属病院集中治療室(集中治療部・ES-ICU)に入室する65歳以上の敗血症性ショックを呈している患者

2) 研究期間

倫理審査委員会承認後〜20241231

3) 研究方法

多施設共同単盲検層別ブロックランダム化比較試

研究対象者を下記の2群に1:1の割合でブロックランダム化割付を行う。

  • High-target group: 介入群。初期蘇生においてMAP = 80-85 mmHgを目標とする。
  • Control group: 標準的治療群。SSCG 2016に則り、初期治療目標としてMAP = 65-70 mmHgを目指した循環管理を行う。

 

4. 研究対象の方への説明・情報の保管について

情報を代表機関に提供した日から10年を経過した日までの期間保管します。研究責任者は、試験等の実施に係わる文書(申請書類の控え、病院長からの通知文書、各種申請書・報告書の控、研究対象者識別コードリスト、同意書、症例報告書等の控、その他データの信頼性を保証するのに必要な書類または記録など)を保存し、研究発表5年後に匿名化したまま廃棄します。紙媒体の資料はシュレッダーを用いて、CD-Rなどの電子記録媒体は読み取り不可能となるようにして廃棄します。パソコン上のデータは復旧が困難な方法で電子的に廃棄します。

調査内容につきましては、プライバシー保護に十分留意して扱います。情報が個人を特定する形で公表されたり、第三者に知られたりするなどのご迷惑をお掛けすることはありませんのでご安心ください。具体的には研究で収集する情報を専用のデータベースに入力します。その際、カルテIDとの規則性を有さない方法にて被験者識別コードを作成し、データベースとは別に匿名化対応表を作成します。データベースには、名前や住所などの個人を識別できる情報は一切入力しません。被験者識別コードを用いて、インターネットを通して主研究施設にデータを登録します。研究に資料を提供したくない場合はお申し出ください。お申し出いただいても不利益が生ずることはありません。

5. 研究機関および研究責任者

研究責任者
京都大学医学部附属病院手術部 助教 武田親宗
075-751-3433 chikashi@kuhp.kyoto-u.ac.jp
京都大学の相談窓口
京都大学医学部附属病院 相談支援センター
075-751-4748 ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp
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